山たび歌たび

短歌でつづる山の感動

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

雪渓の消えゆく順に花咲かす短き夏の高山植物

ごんごんと風がぶつかる山小屋で薬缶のお湯をポットに移す

生命の飛沫のごとく降り注ぐ光にあらがう米子沢遡行

娘の名に夕雨子と付けし岳友とザイルを結び穂高を攀じる

山小屋の業務日誌を書き終えてふとんの中で聴く風の歌

さわさわと笹がすれあう稜線の風のかるさよ駒ケ岳は秋

透きとおるぶなの若葉の隙間より残雪ひかる越後駒ケ岳

尾瀬原の西にたたずむ山の名は至仏山(しぶつさん)というやわらかき山