秋山の奥に入れば人生のしとねのごとき笹の青さよ
みずいろのカーテン引けばきらきらと結露がひかる山小屋の朝
地の匂い草の匂いに包まれてシュラフに眠るわれの山旅
誰だろう見送る気配感じつつ山を下りぬ小屋仕舞いの日
道脇の観音像を抱きかかえそっと寝かしぬ小屋仕舞いの日
エメラルドの水に浸かれば惑星の小石となりぬ黒部川遡行
長年の夢がかないし頂に夕風の吹く朝日連峰
見下ろせば一夜を過ごしし山小屋がそっと見送る三面の奥
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